最近よく刊行されるようになったヘッドホンカタログ。
この本はヘッドホンと言いつつも、登場する115モデル中50モデル近くは
今流行のインイヤー、イヤホンタイプとなっており、
夏場の使用やスポーツ用途といった今時のヘッドホン選びに即している。
本の表題通り、音のプロがヘッドホンのレビューを行っているが、
21人の記事はそれぞれ実に興味深い。
それぞれの音楽スタンスから、流されることなく
地に足がついたコメントをしているので、
この手の雑誌によくある「メーカーの宣伝臭」があまり感じられない。
「音楽は自分の心と共鳴するかしないか、それだけ。
自分の感性で選べばいい」(小曽根真)
「ヘッドホンは、詳細なスペックよりも
聴いたときの錯覚を信じたい」(橋本徹)
こういったコメントができるあたりが、
さすがアーティストだなと感心させられる。
音のプロが選ぶヘッドホンはヘッドホンとインイヤホンの
2種類5〜6機種が選定されている。
音のプロも邦楽はもちろん、クラブ、クラシック、エンジニア等多彩で
ヘッドホンがよくわからないという人は、
好きなアーティストが推薦する機種を中心に探すのもありだろう。
ヘッドホンカタログ(115機種)については
1〜2万円台の中堅を中心に、ハイエンドもある程度抑えている。
カタログは評価点として
「音」「デザイン」「装着感」「ファッション性」「音漏れ」「携帯性」
また、音楽ジャンルごとの得手不得手を記した
「ROCK」「POPS」「JAZZ」「HIP HOP」「R&B」
の計10項目が用いられている。
ヘッドホン個々のレビューも、あまり媚びた感じがなく、
割と素直に欠点も指摘しているのが好感的。
情報量も十分で読みごたえは満点だ。