韓国人、というよりも韓国人である筆者自身の発想を知るという意味で、とても面白く読めました。
ただ、日韓の違いを表すエピソードのなかに、中立的断り書きを入れながらも、根深い韓国礼賛・反日感情がほの見えて、気になりました。
例えば友人だと思っていた日本人の家でシャワーを借りて、喉が渇いたので冷蔵庫を開けて冷水を飲んだら、次の日からよそよそしい態度になった、とか、
うつ病でひきこもりだった学生が、韓国に行ったとたん明るくなり投薬の必要がなくなった、などの例をあげて、だから日本での人間関係は緊張を強いられ、韓国は懐が広い、
という理論を展開しておられますが、少し短絡的すぎないでしょうか。
また、韓国の化粧品CFのモデルは日本のモデル(実名あり)よりも美人であることなどあげて韓国の女性のほうが日本の女性よりも美意識が高い、などの説明?も乱暴な気がしました。
「プラダのスーツにエルメスのカバン、ルイ・ヴィトンの手帳、モンブランの万年筆、シャンパン」というセレブであることを自認する教授で、日韓で少なからぬ発言力を有する筆者であれば、
もう少し深い洞察と慎重な異文化比較が必要かと思います。
韓国の子どもへの教育熱、思想史にまで掘り下げて、日韓の違いを論じるならば、韓国での幼い頃からの反日教育や
それに対する日本人の反応などにも言及すべきですが、それにはまったく触れられていませんでした。
それにもうひとつ、筆者は日本在住が長いようですが、登場する日本人の名を敬称略で「マエダ」「ダイスケ」など、カタカナ表記にしているのはなぜでしょう。意識的かどうかわかりませんが、
あくまで日本人を対岸に置いて距離を保っているかのような印象を受けました。
総じて日本批判ともとれる内容にもかかわらず、こちらの日本人のレビューが好意的であること自体、それこそ日本人のふところの深さの表れでは?
しかし、この本に対する違和感こそが韓国人への違和感そのものなのでしょうね。きっと。