色々と本は読む。知識として、喜ぶ場合もある。悲しむこともある。この本は、悲しむより、呆れてしまった。なんと甘ったれた本であると断定
せざる得ない類の本であると結論する。著者は、南カルフォルニア大学で博士号を取っているという。それでこの程度の本しか書けないのなら、
博士号を大学に返却することをお薦めする。
「序文」によると、この本は、「交換留学生として韓国に来る外国人学生からよく質問を受ける。」とあるから、読み手を大学生レベルとして
いるのであろう。しかし、内容は、そのような切り込みはしていない。その上、「韓国はどこから来て一体どこに向かっているのであろうか?」
という自問に自答していない。「日本で出版するため、・・」とあるから、日本人のレベルに合わせたとでも言うのであろうか。
特に、韓国の都市には赤い十字架で埋められているのか?という項に至って、「・・・急速な拡散は韓国の急激な近代化、都市化と関連した・・・」とあり、なんと切り込みの悪い記述であるのか。日本以上に儒教の影響が強い韓国が、キリスト教が広がっているのか理解できる人
がいるであろうか。これに対し、呉善花著「続 スカートの風」角川文庫 平成11年 の「なぜ韓国にクリスチャンが多いのか」と「現世
利益を奨励する韓国キリスト教会」の方が、切り込みが強く、読者に納得させるものがある。例えば、私の周りの韓国人の動きを見ても、
後者の議論の方が納得できる。
このレベルで学生が納得できるはずがなく、このレベルの教育しか韓国で出来ていないのか疑問である。一般的に言われている韓国の教育
レベルから見て、この著者の書き方は、読者(日本人?)を甘く見ていると言うしかない。途中で放り投げたくなるような本を集英社が出版する
わけがないと信じて購入した私が悪かった。