著者の本は共著も含めよく読んでいるが、この人は本当にマッコルリが好きなんだなーと毎度思う(笑)。
そしてそんな著者を、会ったことはもちろんないが私は好きである。
この本は著者が以前出した「マッコルリの旅」(名作!)を、もう少し地域色の紹介や料理に視点を移して取材したような印象。
地方の「人情酒場」の紹介が主だが、永登浦や千戸洞などソウルの街も紹介されているので実際に行ってみるのもそう難しくはない。「地元のおっさんが素で飲んでる店」にチャレンジするのは(特に女性には)結構勇気がいるのだけど…
最近マッコルリって流行っているけど、韓国ではどんな感じで飲まれてるんだろう?と思う方。
地方にも行ってみたいけど安くて美味しい店ってどこにあるんだか…ガイドブックに載ってる店ってのもなんだし…という方。
お手ごろ価格のこの本がもってこい。
(もちろんこの本に載ってるような庶民的な店だけじゃなく、もうちょっとおしゃれにマッコルリを飲める店もたくさんあるのだけど。それは
そういうガイドブックにお任せするとして)
居合わせたお客さんや酒母(チュモ。飲み屋のおかみさん)のエピソードを読んでいると、ソウル都心のおしゃれなお店などにはない人間臭さやタイトル通りの人情に引き込まれる。
特に終盤、「三江酒幕」の話は必読。
マッコルリをやかん一つ注文すると自動的におつまみが(たくさん)ついてくる全州式マッコルリの店も数店紹介されている。
読むと行きたくなること請け合い。
文庫なのでカラー写真が少ないのが残念だが、中味が濃い良書である。