単行本6冊が文庫版では9冊に再編されている。
毎月1冊の発行なので、付き合いやすいとは思う。
この作者は悪筆文とも言われる読み辛い書き方をするし、知っている者には「おっ、こんなところでバルナーブ」といった登場人物の多さもロシア文学を読むような辛さもあろう。しかし、それが身体に馴染む頃には、この小説で描かれるフランス革命の中にドップリとはまるだろうから、しばし御辛抱下さい。
この「小説フランス革命」9冊でも、1巻が始まる1789年から3年間を描くだけである。
それだけ、多くの動きのある3年であり、また、フランス革命をしっかり読むとは、そういうことでもあるのだろう。
多くの登場人物がいるが、当面は、放蕩貴族にして雄弁家・実行家のミラボー、理想に胸弾む少壮弁護士のロベスピエール、何か色々と思い焦るデムーランの視点から、描かれていく。
体制側には未だいない3人から見た グダグダとした権力内の動きが次第にどうしようもない行き止まりに向かう閉塞感が描かれる。