日本語で書かれた類書は、残念ながら、質問の内容が練られていないか、表現が一般的すぎて、プロフェッショナルの転職には使えない場合が多い。だが、本書の場合、実務経験が豊富で、MBAも取得している著者が書いているだけに、内容はネイティブのものと遜色がない。とくに、質問内容はよく練られており、MBAの入学試験や外資系企業の面接で聞かれそうな内容ばかりが取りあげられている。こうした質問のなかには、予備知識がないと思わず面食らってしまうような鋭い質問も含まれているため、心の準備をするという意味でも重宝するだろう。
答えのサンプルに関しても、求職者の経験・エピソードをふんだんに盛り込んだものが掲載されており、自己PRの参考になる。また、答えにくい質問に対しても、どのように答えればよいのか、サンプルがきちんと掲載されている。質問の意図に関しては、著者がコメントを入れてくれているので、これを読んで適切に対処すると良い。
そのほかには、求職者の性格を見定めるための質問、学校生活に関する質問(新卒の場合)、業績に関する質問、職歴に関する質問、応募職に関する質問、キャリア目標に関する質問、管理能力に関する質問、待遇・条件に関する質問などがまとめられている。これらをすべてマスターすれば、外資系企業の面接でもあわてることはないだろう。それでも心配な人は、Part3の「面接ケーススタディ」を読めば、具体的にどんな形で面接が進むのか、おおよその雰囲気がつかめるはずだ。こちらの内容は、CDにも収録されているため、ぜひ一度聴いてみて欲しい。(土井英司)
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厳しいことを言うことと、感情的に批判することは違います。「絶対に採用したくないタイプです」「この方はとても採用できるような方ではなかったのですが」「イライラします」「とても上級管理職とは思えない」等。読んでいて「まあ、まあ」と諌めたくもなります。採用者の本音なのだから、価値あるコメントであるには違いないのですが・・・。
たとえば「先方に迷惑をかけます」ですとか「マイナスの印象を与えます」等、客観的な言い方で済ませることは可能でしょう。そう思われる個所は多々あります。ちょっと表現がpersonalかつemotive過ぎますね。
きっと著者ご自身も昔は苦労なさったのでしょうね。これくらいのことは常識としておきなさい!という、先輩の厳しくもありがたいお言葉と受けとめておきましょう。
ちなみに、使われている英語はきわめて平易で好感が持てます。
さて、本書の第一の特徴は、先ず見やすいし読みやすいことです。落ち着いたパステルタイプの青緑色とグレー、そして白黒のコントラストは、読者を妙に注意散漫な状態にさせることがないように思われます。それに、文字のサイズは、他書に比べて少し大きめになっているので、低視力の者にとっても読みやすい。英語の文字の種類もArialで、非常に速読しやすい。
第二に、内容に関してですが、本書は目次も含めて徹底的に日英対照のバイリンガルになっていることが読者にはかなり有難い。また、目次が質問形式になっていることやこの目次が索引の代していることは、リファレンスとしては実務的即効性がかなり高い。そして、そのページをめくれば、直にその対応策が得られるし、実例が豊富。これは、読者にとっては正に手取り足取りの心配りです。
最後に、「面接官に対する質問」の章が設けられていることは、読者にとっては非常に利用度が高い。この章を参照することによって、面接の最後の締めくくりの時点で、その面接が成功するかどうかを担う方策が事前にたてられるという訳です。つまり、本書は即効性大のマニュアル本、一読あれ!
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