1.内容
この本刊行時点で、非正社員を正社員に登用する動きが進んでいるという。しかし、それは、「正社員のステータスを下げる」(p23)試みと並行して行われているので、正社員になっても苦労する。とはいえ、「質が高い」(p114)正社員登用もある。それを踏まえて、正社員登用のために立ち居振る舞い(p146〜)、ならびに職務経歴書の書き方など(p232〜)をお教えしよう。
2.評価
個人的に一番よいと思ったのは、問題意識。経済状況と、正社員の解雇しにくさが底流にあることを指摘したのがよい。ハウツーもそれなりである。しかし、ハウツーを示すということは、著者自身が正社員よし、非正社員ダメという価値観に染まっているとも言える。また、「中小企業やベンチャー企業の経営者がどれだけホラを吹いて」(p114)や、(派遣切りにあった人のことを)「“悲劇のヒロイン”を演じたところで、誰も同情しない」(p237)など、弱者に対する罵倒が多いのが不必要かつ不愉快だった。以上、展開、弱者への罵倒で星2つ減らして、星3つ。問題提起(または、ハウツー提示)だけをすれば、いい本だったのに。