著者は69歳で亡くなったが、最後の長編は私の好きな竹俣当綱の「漆の実のみのる国」。そして短篇は、この中に収録の「最後の短篇」と銘打たれた作品「偉丈夫」。
短篇3編
・「岡安家の犬」:h5年 週刊新潮発表
・ 「静かな木」:h6年 小説新潮
・ 「偉丈夫」:h8年 小説新潮
この著者の数ある文庫の中で、一番薄く、一番安い文庫本。
その理由から読むのを長年躊躇っていた。
そして、まさかこの中の「偉丈夫」が最後の短篇であったとは知らずにいた。
しかし、中身は素晴らしい。文学は原稿の枚数ではない。たかだか50ページの短篇でも、さらに「偉丈夫」など12頁しかない。それでも内容が濃くしっかり感動させられる。素晴らしい本であった。
あらためて、「そうか、これが藤沢周平さん最後の短篇かー、感慨深いな」