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従来のリーダーシップ論は、偉大なヒーロー型のリーダー像を強調してきたが、本書はそれとは違うリーダーのあり方を論じている。著者がタイトルでうたっている「静かなリーダー」が、それである。
静かなリーダーとはどういう人か。それは「忍耐強くて慎重で、段階を経て行動する人、犠牲を出さずに、自分の組織、周りの人々、自分自身にとって正しいと思われることを、目立たずに実践している人」である。自分の価値観に基づいて生きながら、自分のキャリアや評判を危険にさらすことなく、難しい問題を引き受ける人。身の周りに沢山いそうな、そういう人である。
ヒーローは他人のために自ら進んで犠牲になる人だが、静かなリーダーはそうではない。自分にも気を配り自分の地位を守ろうとする、健全な利己主義の人である。本書では、ヒーローモデルが全面否定されているわけではない。けれども、世界を動かし変革するのは、実は静かなリーダーであると著者は信じているのであり、その信念が本書の説得力にもつながっている。
著者は、ハーバード・ビジネススクールの教師である。事例をベースとし、多種多様な意見をまとめていく立論を読むと、教室での議論の成果が本書に生かされていることがわかる。本書の最大の特徴は、従来のリーダーシップ論とはまったく異なるリーダー像を打ち出している点である。静かなリーダーという着想がまずおもしろい。また、事例に基づく議論が説得的で、考察が深く、知的である。経営書には、妙に明るい共通の匂いがあるように思われる。男っぽい、野蛮な、体育会系とでも呼ぶべきにおいである。そういうにおいと違う本に久し振りに出合ったという感想を持った。議論が騒がしくなく、静かなのだ。
ただし、本書が主として対象としているのは、大規模組織の文字通りのトップではなく、むしろミドルだろう。組織の中でミドルはいかに生きていくべきか。組織内の日常的な問題解決に示唆するところの多い本である。(榊原清則)
内容(「BOOK」データベースより)
モラルと現実を忘れぬアンチ・ヒーロー型リーダーシップ。組織と個人の狭間の意思決定法。
内容(「MARC」データベースより)
困難で重要な人間の問題のほとんどは、慎重で思慮深く実践的な小さな努力が解決する。世界を動かして変革するのは、静かなリーダーだ! アンチ・ヒーロー型リーダーシップについて解説する。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
バダラッコ,ジョセフ・L.
セイント・ルイス大学、オックスフォード大学卒業。ハーバードビジネススクールにて、MBAとDBAを取得。現在、ハーバードビジネススクール教授。専門は、ビジネス倫理。MBAと経営プログラムで、戦略、一般経営、ビジネス倫理のコースを教えており、同大学の株主責任に関する諮問委員会の議長も務めている
高木 晴夫
慶応義塾大学工学部管理工学科卒。同大学院工学研究科修士課程、同博士課程修了。ハーバード大学ビジネススクール博士課程卒業、同大学より経営学博士号を授与される。現在、慶応義塾大学大学院経営管理研究科(ビジネススクール)教授。専門は、組織行動学、情報組織論
渡辺 有貴
慶応義塾大学総合政策学部卒。同大学院経営管理研究科で経営管理修士(MBA)取得。現在独立コンサルタントとして新規事業の開発や社内ベンチャー制度のコンサルティングを行っている。株式会社ネオテニーにてベンチャーインキュベーションのサポート、大企業の新規開発を支援するほか、幅広く大企業の新規事業立ち上げ、講演等を行っている。専門は組織・人事。大学院では高木晴夫教授に師事
夏里 尚子
上智大学外国語学部英語学科卒。上智大学大学院外国語学研究科国際関係論中退。2系列の日系金融機関の総合職として、証券化商品開発部で不動産の証券化商品の開発、ファンド運用部門の調査部で、証券アナリスト業務や金融市場の調査に従事。外務省の外郭機関で2年間翻訳通訳。現在、金融、会計、一般ビジネスのフリーランス翻訳者として活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
セイント・ルイス大学、オックスフォード大学卒業。ハーバードビジネススクールにて、MBAとDBAを取得。現在、ハーバードビジネススクール教授。専門は、ビジネス倫理。MBAと経営プログラムで、戦略、一般経営、ビジネス倫理のコースを教えており、同大学の株主責任に関する諮問委員会の議長も務めている
高木 晴夫
慶応義塾大学工学部管理工学科卒。同大学院工学研究科修士課程、同博士課程修了。ハーバード大学ビジネススクール博士課程卒業、同大学より経営学博士号を授与される。現在、慶応義塾大学大学院経営管理研究科(ビジネススクール)教授。専門は、組織行動学、情報組織論
渡辺 有貴
慶応義塾大学総合政策学部卒。同大学院経営管理研究科で経営管理修士(MBA)取得。現在独立コンサルタントとして新規事業の開発や社内ベンチャー制度のコンサルティングを行っている。株式会社ネオテニーにてベンチャーインキュベーションのサポート、大企業の新規開発を支援するほか、幅広く大企業の新規事業立ち上げ、講演等を行っている。専門は組織・人事。大学院では高木晴夫教授に師事
夏里 尚子
上智大学外国語学部英語学科卒。上智大学大学院外国語学研究科国際関係論中退。2系列の日系金融機関の総合職として、証券化商品開発部で不動産の証券化商品の開発、ファンド運用部門の調査部で、証券アナリスト業務や金融市場の調査に従事。外務省の外郭機関で2年間翻訳通訳。現在、金融、会計、一般ビジネスのフリーランス翻訳者として活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)