前作「人生と言う名の列車」たった1枚で、30年間ハード・ロック一筋オヤジ(あ、僕です)を馬場節の虜にした「コトバの輝き」。期待の新作では「切れ」がみられません。心の奥底を強く揺さぶられることがないのです。
メジャー復帰2作目(アルバムとして)、しかもブレイクの「予感」が「確信」に変わろうという重要なタイミング。自主制作の「フクロウの唄」「BLUE COFFE」「鴨川」に比べると、音作りや参加メンバーなど、かなり豪華(つまり、お金がかかっている)にはなっているのですが、肝心の「魂」が希薄になっているような気がします。この頃の「しあわせになるために」とか「I WRITE A BOOK」、また、最近の「男たちへ 女たちへ」とか「STATION」のような、抜群に心に沁み入る名曲が、残念ながら見当たりません。名曲「スタートライン」のリメイクも収録されていますが、音づくりがゴージャスになった分歌詞への注意力が散漫になるように感じ、僕は素朴なオリジナル・バージョンが好きです。
「商業的な成功」と「唯一無二の世界観」は、引き換えにしなければならないものなのか?ハード・ロック人以外で初めてファンになった馬場氏。その馬場氏の8月のライブで号泣しまくってしまった僕。だからこそ、正直、非常に落胆しています。フツーのJ−POPになってしまったことを・・・。
馬場さんには成功してもらいたい。きっと、このアルバムでブレイクするような気もする。それだけに、複雑な気持ちです。
馬場ファンの皆さんは、一体どんな感想をお持ちになったことでしょう。
【初回限定DVDについて】馬場氏が収録各曲についてコメントしています。最近増えてきたとは言え、なかなかメディアに出る機会も少ない氏の「素」が見ることができるという意味においては貴重な映像と言えると思います。