ドタバタバタバタ喜劇的探偵譚!!
あらすじ
霧ガ城高校。
そこには奇妙な倶楽部があって、その名も「殺人クラブ」
探偵小説好きの男女六人が月一で会合を開くクラブだったが
あれやこれやの事件に巻き込まれ・・・
感想
こんな青春があったなら。探偵小説好きなら誰もがそう思う
理想郷が用意されていて、読んでいて気持ちよかったです。
そして、高校生たちがときどき見せる
こんな楽しい時間は偶然の産物、そして有限だから
それなら思う存分楽しむしかないんだ、
そんな達観にも似た思いが描かれていて、
ただ楽しいだけじゃない少ししんみりした味わいも良い感じ。
一番楽しかったのは、寮の屋根裏部屋に作った秘密基地を
先生から隠し通すために画策した抱腹絶倒の犯人譚「屋根裏の城主」
建物を消すってのはミステリーではおなじみで
タネも決まっていて、騙す相手を最初とは別の場所に連れていく。
今作も基本はそうなんですが
相手を別の場所に誘うためのバカバカな計画が可愛く可笑しい。
そして一番ミステリーとしてクルのは
最終話の「特に名を秘す」
人間の記憶のあいまいさと、無邪気であることの罪が描かれていて
ミステリー読者としては少し胸が痛む話でした。
バラエティ豊かな短編集。お勧めです。
読んでからの一言
ちょっとレトロな表紙も素敵