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青春の終焉
 
 

青春の終焉 [単行本]

三浦 雅士
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

鮮やかな謎解き!
「青春」をキーワードに現代文学を読み解く。
「身体の零度」で読売文学賞受賞の人気の文芸評論家が佐藤春夫、中村光夫、三島由紀夫の論争、ドストエフスキー、太宰治から村上龍まで鮮やかに本質を解明する。

内容(「BOOK」データベースより)

伝染病のように広がった青春という現象から三島、漱石、小林秀雄、ドストエフスキー、大宰らから滝沢馬琴へ遡り、村上龍、春樹まで世界の小説の“真相”を突き止めた。

登録情報

  • 単行本: 488ページ
  • 出版社: 講談社 (2001/9/27)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062107805
  • ISBN-13: 978-4062107808
  • 発売日: 2001/9/27
  • 商品の寸法: 19 x 13 x 3.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 349,022位 (本のベストセラーを見る)
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形式:単行本
 1日で3分の2近く読み進んでしまい、もったいなくて最後は読むスピードを遅くした。確かに「普通の読者が読んでおもしろい文芸評論」(丸谷才一氏)。我々にとって中学高校時代の国語がなぜつまらなかったかを明らかにしてくれる本だ。国語はこの国で生きていくために最も大切な道具。その使い方を一番熱心に習得しなければならない時期に、挫折した政治家志望者たちの代償行為としての「青春の文学」などが詰まった教科書を読まされてきたのだ。「文学青年」でない者にとって、国語が疎ましくなるのも当然だ。

 また、なぜ国語教科書においては、歴史教科書を舞台にして沸騰した歴史の認識もしくは解釈をめぐるような議論が起きないのか不思議だったが、その原因も本書を読めば氷解する。この半世紀余りいわゆる保守的文化人も進歩的文化人もとともに、「青春」に価値を求め、「近代的自我」に悩んだ軌跡を綴った作品でなければ教科書に掲載するのに相応しくないと思いこんだからだろう。本書が明らかにしたように、かつてほとんどの知識人が「青春」という19世紀から20世紀前半に吹き荒れた病に、かぶれていたからである。

 「言文一致体の成立によって近代的自我の表出が可能になった」という常識の無意味さを弾劾するあたりも、誠に小気味良く大いに頷くが、本書の白眉は太宰治の評価(をめぐる文学者たちへの評価)だ。著者は「太宰治は落語家だ」「芸人だ」という。貶めているのではない。からかっているのでもない。だから好きな人はとことんのめり込み、嫌いな人は1行も読まずにイメージで批判して怪しまない。つまり、太宰に代表される(とする)我々がぼんやりと抱かされてきた女々しい「青春の文学」のイメージこそ、まさに「青春」は雄々しく、悩み多く、しかし価値あるものという明治以来評論家諸先生がつくり出した幻想の逆説だった。ぜひ再読したい。

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12 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
青春は歴史とともに終わる。なるほど。しかし青年ヘーゲル派といっても青春ヘーゲル派とはいわない。そもそも青春は青年と同じなのか?青年を青春と読み替えなくては三浦ワールドが成りたたないからそこは良いとして、三浦テーゼが「青春=青年の興亡は産業資本主義の盛衰と軌を一にする」と要約できるのは訝しい。史的唯物論の亡霊が出現しているのは「いうまでもない」。

 話芸としては楽屋話が多すぎると「思える。」太宰治は晩年を読めば沢山。大体「事変に黙って処」すことのなかったはったり屋やダーキーしか満足に書けない素人探偵や常に20年先を行くと豪語する自称理論家を歴史の屑かごから拾い出す了見が腑に落ちない。
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