父親が経営する会社の倒産を目の当たりにした時、まだ小学生だった渡邉氏は「大社長になる」と決意した。佐川急便のセールスドライバーで事業資金を貯め、「つぼ八」のフランチャイズ店をはじめ、お好み焼き店「唐変木」やサントリー系の居酒屋「白札屋」を次々と出店する。一時経営は悪化するが、日本製粉の支援、そして居酒屋と食事処を兼ねて「居食屋」と名付けた和民が人気を集めるなど、グループの快進撃が始まった。
ワタミは数年の間に急成長を遂げ、1998年には東証2部に上場を果たす。本書は、その過程を子細に追うと同時に、起業家としての渡邉氏の人間的な魅力を存分に描き出している。
また、これまでは『金融腐蝕列島』など、企業や経済界の暗部をえぐるフィクションで人気の作家高杉良氏が、起業家の前向きな生きざまを実名で描いた珍しい作品としても注目したい。
(日経ビジネス1999/3/29号 Copyright©日経BP社.All rights reserved.)
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