原作を読んでる人の中には、ディテールが大分カットされているため不満を持つ方もいるかもしれませんが、それを映画で真面目に再現されても、画が退屈してしまうのは明白だし、それに文句云うのはナンセンスな気がします。むしろ監督ならではのときにはクールで適度に調節された構図、距離感、そしてお涙ちょうだいを狙ってないリアルな共感できる台詞、間に是非注目して観てほしいと思います。原作では、”青の炎”は少年の怒りに燃えさかる色の象徴ですが、映画では孤独を象徴する色になっているように思います。そこら辺は、特典映像をみるとより理解できて楽しめると思います。
主役の二宮君は、ドラマ等でも拝見してますが器用で、細かい所作まで気を使われた演技が上手ですね。陰のある役、100%自分を主張しない少年、犯罪者を演じたら、彼は素晴らしいですね。
鈴木杏さん、松浦亜弥さんも繊細で非常に良かったです。
それにしても蜷川監督然り、サムメンデス然り、演劇出身の監督は画面内の役者に観ている観客がのめり込みすぎないように引いている感があってクールなので、個人的には非常に心地良く感じます(人によっては淡々としてると感じるかもしれませんが...)。さらにそれを極限まで押し進めて恐ろしい程冷たいのが北野武監督なのかな...。