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青い麦 (光文社古典新訳文庫)
 
 

青い麦 (光文社古典新訳文庫) [文庫]

シドニー=ガブリエル コレット , Sidonie‐Gabrielle Colette , 河野 万里子
5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

コレットは14歳年上から16歳年下までの相手と、生涯に三度結婚した。ミュージック・ホールの踊り子時代には同性愛も経験した。恋愛の機微を知り尽くした作家コレットが、残酷なまでに切ない恋心を鮮烈に描く。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

コレット,シドニー=ガブリエル
1873‐1954。フランスの国民的作家。パリ南東のサン=ソヴール=アン=ピュイゼに生まれる。最初の夫の勧めで書いた小説『学校のクローディーヌ』(1900)が評判になり、シリーズ化される。離婚後、自活のため役者や踊り子として舞台にも立つ。精力的に執筆活動をする一方、第一次世界大戦中は報道記者として戦地にも赴いた。’20年発表の『シェリ』で作家として不動の地位を築き、『青い麦』(’23)はフランス文学の新たな可能性を切り拓いたと高く評価された

河野 万里子
上智大学外国語学部フランス語学科卒業。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 244ページ
  • 出版社: 光文社 (2010/11/11)
  • ISBN-10: 4334752195
  • ISBN-13: 978-4334752194
  • 発売日: 2010/11/11
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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By fay
青い花<ツルニチニチソウ>という意味の名前の少女ヴァンカと少年フィリップ、そして彼を男にする年上女性マダム・ダルレイの三角関係を描いた作品です。

個人的には年上女性に性の手ほどきを受ける少年というフランス文学のパターンはやや食傷気味だったのですが、この作品において素晴らしいなと思ったのはタイトルにも挙げた「青」の美しさと、ヴァンカやマダム・ダルレイを通して伝わってくるコレットの「女」というものへの洞察力とそれを造形する力です。

青い花という意味の名前を持つヴァンカの美しさと言ったら!彼女はその名にふさわしく真っ青な瞳の持ち主なのですが、その青さが彼女の心理状態に合わせて、様々な青になっていくのがきわめて楽しい。
また、うら若き純粋な乙女であるヴァンカが垣間見せる夜のような深さ。また幾多の恋を経験してきたであろう手練手管にたけたマダム・ダルレイの見せる少女のような繊細さ。「おぉー、女を分かってるじゃん。」と思わずうなってしまいます。単に年齢や地位で区切ることのできない「女」性を描くことができたのは、女性作家であるコレットのなせる技であったのかもと思いました。

また最後にある鹿島氏の解説で、なぜフランス文学は年上女性と青年というパターンが多いのかというのに対し明快な解答があり、自分のこれまでのもやもやした疑問が解消されました。
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