登録情報
|
正直言って、この作品をはじめ、彼の漫画の持つ空気感を説明するのは難しい。『完全自殺マニュアル』の鶴見済はこの作品に「55%の前向き」というコピーを付けたが、これはなかなか当を得てると思う。
作中では、特にドラマは起こらず、何も解決しない。大きく前進もしない。かといって、完全に絶望しているわけでも、完全に冷め切っているわけではない。
彼が描こうとするものは時に焦燥であったり、感傷であったり、諦観であったりするのだが、嫌味のない画風と独特のテンポで、読後感は意外と爽やかだ。
ちなみに、表題の「青い車」というのはスピッツの楽曲から取られている。他に、フィッシュマンズの曲名が冠された短編もある。
作者は学生時代にニューウェーブバンドに入れこんでいた時期もあり、ロックミュージックへの複雑な想いは作品全体に通底している。
ロッキング・オンなどを読み漁った時期のあるかつての(現役でも可)文系バンド少年には、特におすすめしたい。
何気ない日常の中に潜む小さな出来事... 続きを読む
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|
|