志村貴子という漫画家は、ちょっとおかしな設定でのリアルな日常をサラリと描くひとです。
本作では、同性愛の女の子と、同性愛ではない女の子との友情を、たっぷりの日常とともに描いてあります。
ちょっとした仕草がほんとうにかわいらしく、
他のレビュアーの方が仰るとおり、叫んでしまいそうになります。
もしくは、クゥーっと喉を鳴らしてしまうというか。
そんなかわいらしい仕草も、現実離れせず、興ざめさせず、
絶妙なバランスを保っています。
必要なものしかコマの中に登場させない画風は、温かみのあるストーリーや
キャラクターの掛け合いとこれ以上ないくらいマッチしています。
いわゆる少女マンガ絵ではなく、
かといって少年誌の格闘漫画のような絵でもなく、
「暖かい」「柔らかい」「優しい」といった形容詞がぴったりな線が特徴です。
ぜひ、多くの方に志村貴子の作風を一度味わっていただきたいものです。
もし好みが合えば、他の作品、特に「放浪息子」などもオススメです。
・・・少々好みが分かれる作風ではあります。
しかし、「さらさら」「ゆったり」というような感覚が好きな方には是非試していただきたい作品です。