この作品を知らない人には、まず
原作に先に目を通し、それからアニメを見て欲しい。
この小説は『人間失格』よりも『地獄変』よりも短い。
ここまで短い作品すら読むのが億劫だと言うなら、
きっとTV画面の前に一時間座って当DVDを観賞することもままならないのではあるまいか。
先にアニメで視覚的なイメージを得てしまうと、
文章を読んだときに浮かび上がる雰囲気が分からないのである。
このアニメのイメージを小説に持ち込んで読んでも、意味はない。
頭が固い、と言われるかもしれないが、まずは"純粋に"原作を読んでみて、
小説が気に入ったらこちらのアニメも見てみる、というのが望ましいと思う。
で、肝心のアニメ自体の質は良いのではないかと思う。
原作との相違点は勿論あるが、基本的な筋立ては一緒であるし、
同シリーズの『
地獄変』のハチャメチャっぷりと比べたら、まだ可愛い。
それにしても『いちばん醜いビッコの女』の風体をあのようにするとは……よほど美醜の平均値の高い世界と見える(笑)。
ところどころに挿入されているギャグは、まあ良いだろう。
ギャグが物語から浮いていると感じる方はいるかもしれない。それはそうかもしれない。
だがギャグが本筋に絡んでしまったら、それも問題なのである。物語の大意が原作を逸脱してしまうから。
戯作の精神の表れ、と見れば良かろう。たとい不完全な形であるとしても。
当然ながら原作至上主義の方はこの作品をご覧になられぬ方が無難である。