乳母捨て山に捨てられた婆様の姿と重なる。
“アイドル”気分になれた時期が絶頂だったに
違いない。お心にお変わりがないから、
基地外・間違い・勘違いが甚だしい
ことこの上ない老残を世間にさらせる。
その勇気には敬服させられる。
文章も三十路半ば程度に熟していて、
新人とは思えない見事さだ。
一読すると、老婆心ながら(おっと、老婆は明日【あす】か)、
お嫁に行かれてはいかがかと進言したくなるのは生い立ちに
憐憫の情を禁じざるをえないからだ。されど、乳母捨て山に
捨てられ老残と罵られようが、孤高に“アイドル”でいてこそ、
沢婆の面目秩序の発揮ではないか?とも一方で思う。
白いドレスに身を包んだ天使の微笑は見えるのだろうか?
本書を読む限り、答えは心許ない。