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露の玉垣
 
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露の玉垣 [単行本]

乙川 優三郎
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

大火や洪水、旱魃に見舞われ、藩の財政は常に逼迫していた。国を思いながら一度の過ちで追放の身となった忠臣の決意、子宝に恵まれずに離縁された主家の女を見舞う下僕の情。困難に立ち向かう者もいれば、押しつぶされる者もいた…。儚い家臣の運命と武家社会の実像を描く連作短篇集。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

乙川 優三郎
1953年、東京生まれ。1996年、『薮燕』でオール讀物新人賞、1997年、『霧の橋』で時代小説大賞、2001年、『五年の梅』で山本周五郎賞、2002年、『生きる』で直木賞、2004年『武家用心集』で中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 255ページ
  • 出版社: 新潮社 (2007/06)
  • ISBN-10: 4104393037
  • ISBN-13: 978-4104393039
  • 発売日: 2007/06
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.8 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 194,394位 (本のベストセラーを見る)
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歴史小説風 2007/7/6
形式:単行本
初めて実在の人物で描いたと謳った歴史小説風武家物の短編集。新潟の新発田藩に実在した家老が書いた家中の家々の歴史やエピソードをまとめた本をもとに、乙川風の味付けが加味されている。とんでもない変わった人もいて、「実在」とされていなければ、まさに作りすぎと思えるような人もいて可笑しい。私のお気に入りは「宿敵」。厳しい内容だけれど、しみじみとした情感があって、いつまでも心を離れない。乙川作品は人の心をじっくりと書くことにかけては定評があるが、この短編集もその時代を必死で生きてきた人々の姿を丁寧に描いている。それにしても新発田という所は災難の多いところだったのだなあ。みんなよくその時代を生き抜いて今に至っているなあと、新発田の人々に感心してしまう。
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
新発田藩家老、溝口半兵衛は藩の歴史の編纂を終わった後、藩務のかたわらこれまでに様々な働きをしてきた家臣たちの家々の小史を纏め上げた世臣譜19巻10冊を残したそうです。
乙川さんはこの記録に基づき家老半兵衛を含め7人の武士の生き様を8話に仕立て上げた作品です。
普段から飢饉に備えその日その日の米まで蔵に貯蔵して管理している四郎右衛門には世間で吝嗇との噂が立ち、本人もそれを気にしているのだがある日、下僕の不注意で城まで延焼させてしまった。切腹を覚悟して沙汰をまつ四郎右衛門と、思いがけなくも四郎右衛門に寄せられる暖かい周囲や妻の対応を描いた「新しい命」、子ができぬため離縁されててしまった主家の奥方に対する儚い憧れを忘れられぬまま、代官にまで出世した吉右衛門が何十年もたってから老いた奥方を実家に見舞う「きのう玉蔭」、お役御免になった静左衛門がこのまま老い朽ちていく自分を納得できず、酒の酔いにまかせて兵法の達人に挑みかかるが苦もなく組み伏せられてしまったりしながらもなお意気地をもって生きていく姿を描いた「晩秋」、病む老父が昔、勘定奉行岡島新右衛門に旅費を立て替えてもらっていたことを思い出しそれを返すように言われた息子が、父と同年代の老雄達の勇気と誇りを知らされる「静かな川」等どの篇にも真に潔く武士の矜持を貫いた男達の生き方がそれに相応しい格調の高い文章で淡々と描かれています。
溝口半兵衛が露の玉垣を書き始める決意をする時点から始まり、時代はいったんさかのぼって先人達の話をそれぞれ共通する人物を登場させながら語り継いで最後に再び、露の玉垣をほぼ書き終わる頃の半兵衛のエピソードにもどる構成で、読み通すと名もなき武士とその家族達によって支えられてきた新発田藩の小史が浮かび上がってきます。(ロングバージョンのレビューは http://shonan.qlep.com/のレジャー→エンタメでどうぞ)
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
生きるとは 2009/7/24
形式:単行本
登場人物はすべて実在した人物。
江戸時代の武家社会の実態がリアルに描かれている。
ある意味では、現代よりも生きるための智恵が豊富だったような気がする。
とにかく、入念な史料の収集による作品だけに、
読者への説得力がある。
現代社会へ生きることの品格を問う珠玉の一書。
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