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ここに暮らす住人たちは、社会的なものさしではかれば不幸な敗者ということになるのでしょう。
それぞれが自分にとって一番大切なことを、大切にして生きることにより、やがて社会のレールから外れてしまい、この霧笛荘にたどりつきます。
でも物語を読み進むにつれ、幸・不幸や勝ち負けといった視点を超えたところで息づく「ひとの暮らし」、「ひとの心の在りよう」に気づかされます。
社会的に弱点とか欠点と見なされてしまう部分が、実はその人の生命の「核」であったりするのではないかなと思ったりしました。
ひとの心の一番奥の温かくて柔らかいところに触れられる小説です。
寒い静かな冬の夜、しんみりと読むにはぴったりの一冊だと思います。
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