ネタバレを多く含みます。
最大の問題は、結末。
他のレビュアーのかたも指摘しておられるが、あおっておいて、結局何もない、という結末は非常に肩透かし(地震が頻発している→核実験か?新島出現か?→実はもう地震は沈静化してます…)。特に、このようにやや無駄に長い小説の場合、結末がこれでは、読破した努力が報われない失望感を禁じ得ない。
また、登場人物が多すぎる。それだけならまだしも、重要な人物と、二度と出てこない脇役との描き分けが下手なので、どの人物が重要なのか全く分からない。
最後の最後に、「驚愕の事実」とばかりに、「このひとが実は・・・」というのが描かれているのだが、登場人物が多すぎるために、ハッキリ言って「このひと誰だっけ?」としか思えず、ちっとも面白くない。
また、主人公の江坂が、「追ってくれるな」とばかりに姿を消した同僚を執拗に追い回すのも不自然。問題の島に、ボートで簡単に上陸できてしまう展開も不自然。岩を動かして(!)ハリボテを破壊しようとするのもハチャメチャ。
個人的に一番腹が立ったのは、颯爽と現れて主人公を救った「人相の悪い男」が、あとから会話のなかで「実は土橋だった」ということが分かったシーン。そのまわりくどさが理解不能。「そこに土橋が現れた」ではいいではないか!