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史実がうまくMIXすることで、実は昔々に本当にこんなことがあったのかも・・・なんて、思いを馳せるのも面白いですよ。
本作品も例外にもれずにそうなのであるが、今回は現代でも忠臣蔵として名を残す赤穂事件を扱っている。
死人憑きという怪事件から唐突にはじまり、かつて浅野内匠頭が切腹した場所へ置かれた岩が、夜な夜な鳴振するという怪異へとつづき、物語は合わせて赤穂事件の真相を究明していきながらクライマックスへ向う。
この後半部分の怒涛の展開と筆圧は、著者ならではの持ち味でどうしても後が気になって目が離せなくなってしまうのだ。
人物の描写も丁寧で、主人公のお初を始や兄の六蔵、それから同心見習いの右京之介たちが泰平だった江戸の町を活きいきと闊歩する様は、感情移入をしてしまうほど人情味があり親しみを感じる。
時代ものを敬遠しがちな方でも、この本なら手をだしても十分楽しめるのではないだろうか。
余談ではあるが、この物語に登場する南町奉行の根岸鎮衛は実在した人物であり、また彼が怪異の類を聞き集めて著した『耳袋』も実際に残っている。
現代語に翻訳されたものが出版されているので、興味のある方はそちらもご覧になってはどうか。
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