元ネタがフィクションだとか自作自演だとかの話はありますがまぁ、そんなことはいいじゃない。映画はホントに面白かったです。
匿名の書き込み者を数名の実体あるキャラクターとして簡略化し、それぞれにスポットを当てる事で、相談する電車男側とそれに本気で激励したり、時に皮肉ったりしながらも電車男に肩入れして行く「見知らぬ人間からの助言を真に受ける電車男」という特異な構図を違和感無く再現している。文字や画面を使った演出も的確で良かったかな。
主人公の二人の演技が素晴らしい!! 電車男の山田孝之。女性の扱いに慣れなくてオドオドしている様子や、スレの住人の助言により外見がオシャレに変わっても、態度はまるっきりオタク少年そのもの。そして、エルメスを演じる中谷美樹のスレていないお嬢様ぶり。クライマックスの「頑張って!」の演技はホント絶妙。 ある意味、聖母だね。こんな女性はいないと思いつつも、いるかもしれないと信じさせうる演技でした。
小さな演出も上手かった。満月の写メール、角砂糖のピラミッドとかもよかったなぁ。白眉は、PCを買いに行こうと約束したエピソード。ふたりの気持ちも上手に演出していた。電車男が、アキバに行ってパソコンのカタログを集め、それにびっしりメモをつけてエルメスに渡す。「馬鹿じゃない?!」「気味悪い」と嫌悪する女性も多いかもしれないけど、エルメスは素直に感動する。エルメスは、感動できたから電車男を愛せたのだ。こういうことに感動できるエルメスの人物像もいい。