今や化粧は、自己表現であり、立派な趣味の一領域であり、教養ですらある。「化粧が上手いですね」は褒め言葉であり、意のままに外見を操れる女性はインテリジェンスならぬ、「ビューテリジェンス」の持ち主として賞賛される。そして、「コスメフリーク」と呼ばれる彼女たちの化粧への熱中ぶりは、まるでアニメやマンガに対するオタクのそれを思わせる。何しろコスメフリークは私というフィギュアに「萌える」のだから。
電車男と電車内化粧女。オタクとコスメフリーク。それは、一見正反対の存在に見えても、九〇年代の日本社会が生み出した表裏一体の文化現象なのである。
「萌え」をキーワードに現代化粧文化の核心に鋭く迫る、目からウロコの快作。
登録情報
|
|
|