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この本を初めて見たのは、子供病院の子供の本として本屋に山積みされていたところでした。
幼い心で身近に「死」を感じながら、治療に耐えて日々を過ごす子供たちの文章は、上手ではありませんが、
胸に迫るものがあります。親御さんの文章にも心を揺さぶられてしまいます。
読む度に「生きている」こと「健康でいる」ことの「有り難さ」を思い出させてくれます。
04年にテレビ朝日でドラマ化されます。
財前直見さんが子供病院の院内学級の教師を演じます。
詩集とドキュメントレポートを原作に 描いた物語だそうです。
ドラマをご覧になり、感じるものがあったなら、ぜひこの本も読んでみてください。
……もしかするとたいていの人は、こんな風に悟ったりすることのないまま、何の問題もなく生きて行くのだろうし、オレもまた、(目の前に問題は山積みとはいえ)そんな感じで、このまま生き恥をさらして行くのかもしれないが。
ここに収められた版画やことばを形にした子どもたちは、その小さな身に降りかかった試練の中で、それぞれに『何か』をつかんだようだ。そういった意味からいくと、病気に対してどうであったか、ということの前に、一人ひとりがもうすでに“勝利者”なのだと、オレは思う。
後半にある、成長した子どもたちや、子どもたちの父母の皆さんなどによる付記を読むと、この子たちの中には、残念ながらもういない子も、いまだ闘病中という子もいるのだ……、という現実が、胸に迫ってくる。特に、大人顔負けのおしゃまな(旧い言葉で恐縮…)ことばを綴った4才の女の子が、その後一年で亡くなってしまったと、彼女のお母さんの付記で知った時は、本当に悲しかった。しかし一方で、「もう会えない彼らの分も、一生懸命に生きよう」、また「ここでしてもらったように、自分にもできるなら…」と、医療の現場、あるいは教師の道を志し(冒頭に掲げた詩を書いた彼の「夢」とは、まさにこれなのだ!)、中にはその夢を現実のものとした人たちも(ここで看護師として働いている人も)いる、という事実が、こんなオレにも何かを教えてくれているかのようである。
現実、あるいはネット上の殺伐とした出来事にこころが疲れた時、ぜひ手にとってみてほしい一冊だ。
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