遠海市限定の都市伝説〈電気人間〉。
電気人間は、〈語ると現れる。
人の思考を読む。
導体を流れ抜ける。
旧軍により作られる。
電気で綺麗に人を殺す。〉といった存在らしい。
そして、遠海市で、電気人間がかかわったような連続変死
事件が発生する。果たして本当に電気人間は実在するのか?
都市伝説の追究のその裏で、作者会心の仕掛けが同時進行している本作。
先に挙げた電気人間の特徴も、その仕掛けのかなり大胆な伏線なのですが、それが
どう機能しているのかを読者に勘付かせないようにミスリードしているのが巧妙です。
また、各章の冒頭で必ずある言葉が発せられていたり、地の文においてある記号
を使うことで仕掛けを暗示したりと、絶えずフェアであろうと努めているのも好印象。
真相が開示されるページのレイアウトに託された
××に対するオマージュや、
前作にもあった、巻末の広告でのお遊びなど、細部まで凝りに凝っています。
とはいえ、さすがに最後の二行の確信犯的なヨゴレっぷりには、ドン引きする読者
も多いのではないかと懸念されます。まあ、それが作風といえばそれまでですがw