今現在、全国書店でフェア実施中の
「次世代型作家のリアルフィクション」シリーズ(?)
の最新作です
陰鬱で退廃的な閉鎖世界の中でもがく少女達や、過去の幻影や
古びた思想、主義にとりつかれた大人達の姿が描かれます。
圧巻はラスト50ページの血飛沫の舞う戦場が目に浮かぶような
老兵の大立ち回りと、モンスターマシンの振動や駆動音、息遣い
まで感じられそうな少女たちの「壁」に向かっての特攻です。
あと、ラストにはちょっとした秘密も明かされます。
幅広い層に薦められる作品とはお世辞にも言えませんが、
文章のテンポがよく、サクサク読み進められるリーダビリティに加え、
文庫本一冊の読み切りという分量も丁度いいと思います。
このような作品がコンスタントに刊行されるようなら、
「リアルフィクション」は小説界でも確固たる地位を占める存在に
なりうるのではないでしょうか。
昨今の、いわゆるライトノベルにどこか食い足りなさを
感じている人に特にお薦めします。