まるでオールスターゲームののようなにぎやかさです.
チョイ役だったあの人から,主役級のあの人たちまで,
戯言シリーズのファンにはうれしい作品になっています.
また,本編の5年前という設定になっているため,
「あのときの」というようなうれしい発見だとか,
興味をそそられるエピソードがいくつも出てきます.
おかげで,主役(タイトルの人)がかすんでしまうほど.
ただ,既発の2本に比べ,書き下ろしの3本目がやや弱め.
うまくまとまっていた2本との繋がりも薄く感じますし,
無理に『オールスター』にしたような,浮いた印象を受けます.
それでも『いろいろな昔』を読めるのは楽しいですし,
次回作をにおわせる,3本目の演出もなかなかニクいところ.
ほかにも,こういうサイドストーリが読めればいいのですが….
なお『オールスター』の雰囲気をより楽しむためには,
やはり,シリーズを先に読まれることをオススメします.
(12年05月追記)
文庫版追加要素(ノベルス版との違い)
カバーイラスト,袖の前口上,カラー口絵(10代の哀川潤),口絵と同じしおり,あとがきで,
各話の扉絵や挿絵など,モノクロイラストについてはノベルス版からの追加はありませんでした.
また,内容の方も加筆や修正はなく(巻末に注釈なし),トレーディングカードもついていません.