この本の内容は、彼のこれまでの人生について語られている。経済的にはかなり裕福な暮らしを送り、自身も医師として仕事をして家族を支えている。ベックは趣味に没頭し次第に夫婦の仲は冷え切っていったが、エベレスト遭難を機に彼は人生の転機を迎えている。彼は家族の大切さを身にしみて理解し、半生を顧みている。
1996年のエベレスト遭難について知りたいと思い購入を希望するのであれば、少々がっかりするかもしれない。なぜなら、これはベックの半生記だから。上流階級並みの暮らしぶりによる人間関係をつてに、エベレストからの救出が可能になった経緯などは、なんとなくその他の登山家達との地位の違いを感じられ、庶民の私はこのエベレスト遭難救出劇について少し複雑な気持ちになってしまった。