平川地一丁目、アルバムとしてはミニ・アルバムを除くと3枚目になりますね。
この間、お兄さんの龍之介さんは高校を晴れて卒業され、また弟の直次郎さんはヴォーカルの最大の危機、声変わりを経験し、高校に入学しつつソロ活動や俳優の道も歩まれています。
今回のアルバム、発売日に購入しましたが、レビューが大幅に遅れました。一つには自分を取り巻く環境の変化、もう一つには傑作というしかないこのアルバムをどう表現するか…セールスに合わせる事も大事ですが、後世に残るアルバムとして正当に評価したかった、その2点がレビューを遅らせた理由です。
まず音楽性については、フォーク・デュオであることを基本に据えながら、龍之介さんの作詞・作曲、更には編曲の見事さ!正直言って、前2作とは全く印象が違う…しかし、平川地一丁目と分かる…凄い事ですよ。
例えば「ハイヒール」などはエレキ・ギターを使用してもロック色が出ている訳ではなく、逆に基本がフォークであることが聴く者の耳に残ります。笹路正徳さんと龍之介さんの編曲のコラボがとても上手くいった、そういう仕上がりになっておりますね。
それと弟、直次郎さんの独特な説得力ある歌い方!滑舌や訴求力が一段と進化しているのですね。そして変声期前、歌い終える時の母音が崩れかける癖を見事にご自分で修正しています。
…この兄弟は音楽に対する基本・名曲の数々をいっぱい聴いてきたから、それが非常に今、力となって発揮されている、アルバム全体からそうした真摯さが感じ取れます。「全ては君のために」ベスト・トラックですね。早くして亡くなられた天才、村下孝蔵さんをふと思い出しました。「ビンタしたいヤツ」…これは平川地のパンク・ロック!見事!
全ての面で音楽性を大きく発展させ、いろいろと吸収してきたものを開花させていく平川地一丁目。10代が制作した音楽の最高傑作でしょう!超推薦ですね。