涙がでて止まらなかった。
世渡り下手な夫三沢伊兵衛をつつむ妻たよにぼくは涙がでたのだ。
このDVDのよいところ。特典の「メイク」を観ることだ。
そこにはかって黒沢組として団結し世界の映画界相手に戦った日本の映画職人たちの技術のすごさを知ることができる。
黒沢組は、細やかなところに几帳面にこだわり追求しつづけた。
この作品により、黒沢組が復活した。
27年間黒沢の助監督をしていた小泉尭史が監督として指揮をとる。 とうぜん、黒沢明直結の職人たちが再結集したのである。
さらに黒沢明ゆかりの俳優たちが演技している。
映画という魔法の世界はこんなにも厳密なものなのかとしらされる。 映画製作は日本国においては黒沢明が徹底的に映画の技法を究明し開発した。
それが私たちが観てきた黒沢作品だったのだ。
日本国の生み出した独特なジャンルに「時代劇」がある。
今回の「雨あがる」は時代劇の宝物。小作品と思っていたが、実際はそうではなかった。
この作品には黒沢組の連中の魂がこもっている。
技術もすべて出し尽くした黒沢組の最後の作品であり、かつ小泉尭史監督にバトンタッチされたドラマテックな作品でもある。
とにかく癒し映画といえば言え。最高の作品。
欧米映画とは比べものない日本人の根性を見せつけられたようだ。