本書の要旨は、基本書や教科書を読まないほうが効率的に学習出来て合格し易い、ということです。
これに対し、基本書を読まなければ試験範囲の知識を習得出来ないので、合格出来ないのではないか?という疑問を持つ方がいらっしゃると思います。
「本は読むな」の真意は、基本書を全く読まないという意味ではなく、過去問主体で学習を進めて、基本書は辞書的に活用するということです。
分厚い基本書を通読する学習方法の弊害は以下の点です。
・基本書を通読すること自体にかなりの時間を要する。
・基本書の中盤以降を読む頃には始めの方の内容を忘れている。
・基本書を読むだけでは理解が進んだかどうかが分からない。
・基本書を読むのに飽きてしまい、途中で挫折する要因となる。
基本書を暗記しようとしたり、完全に理解しようとしたりして通読しても、そんなに頭に入るものではありません。それよりも過去問を解いて重要な論点が何であるかを知る方が先決です。論点が分かれば対応策が立てられます。
基本書は、過去問の正解や解説を読んでも理解しにくい場合や、疑問点を解決する為に、必要に応じて部分的に読む方が効率良く学習出来ます。
本書の教訓を踏まえて、これから資格試験に挑戦される方へのアドバイスは以下の通りです。
1.過去問は重要論点を知る為の貴重な情報なので、過去問中心に学習を進める方が効率的である。
2.どうしても基本書を通読したい場合は、入門書レベルの薄いものを読んで概要を把握する程度にする。
3.疑問点や不明点が生じた場合は、必要に応じて基本書を部分的に読む。
4.学習期間の中期以降は模試を複数回受けて、現状の実力と弱点とを定量的に把握する。
5.弱点分野に関して基本書などで重点的に復習する。
6.再度模試を実施して、模試の平均点が8割以上の得点になれば、合格圏内に入ると思われる。(試験本番の合格点が7割程度の場合)