全編通じて要約すれば受験は「要領」ということ。
志ある人は、このような要領推奨本ではなく、
益川博士・山中博士の最近出版された対談本『「大発見」の思考法 』を熟読玩味して欲しいです。
無駄ということについても『「大発見」の思考法 』には書いてあります。
受験は要領かどうかは、東大理二と理三の両方に合格している小橋哲之著「理三合格への道」30ページ以降の「受験は要領か?」「解答を読む眼力を養え」なども参照して考えてみてください。和田・繁田氏とは違うことを言っています。
和田・繁田両氏は、自分らの受験テクニックが人生や仕事に通じるかのように述べていますが、これは都合のいい面だけから見た一種の情報操作。
元財務官僚の高橋洋一氏などによると、
受験エリートの受験テクニック、例えば、難問を飛ばして出来る問題を解き合格点を取るというテクニックを持つ政治家や官僚は、財政や社会保障の根本的改革という難しい問題を全て先送りし(後の世代に押しつけ)、目先の安易な政策ばかりに走って日本の弱体化を招いた。
あるいは、他人の作った問題の答えを探す技術は優れているが、素の状態から問題自体をえぐり出すことができない。
過去問を偏重してきたためか前例ばかりを重視し、前例にないことを積極的にやろうとしない。
あやふやな知識を書くと減点されるので、知っている知識だけを使って、いかにも全体を知っているかのように論述して点を取る記述・論述問題解答の技術が、原発事故では、少しでも不確定なことは発表せず、分かり切ったことしか発表しないというエリート官僚や政治家の性向に育った。
加点主義ではなく、減点主義であるため、他人の良いところに目を伏せ、欠点やミスばかりを指摘する。
何不自由ない環境で勉強してきた者が多いため、中国からの恫喝などで不自由な立場に置かれると身動きが取れなくなる。
等々、結局受験エリートが一番向いているのは単純事務処理ということです。
その他でも、受験と仕事は根本的に違うということを指摘されています。
おそらく様々な分野の第一線で活躍している大部分のエリートと言われる人たちの正直な感想は、「仕事や実務とお勉強とは次元が違う」というものではないかと思います。和田・繁田氏が手放しで受験技術は社会に出てからも通用すると述べているのは、むしろ彼らが受験という世界にとどまり、外の世界をあまり知らない、仕事や実務と受験勉強の違いをよく分かっていないからではないでしょうか?
また、繁田氏は東大出身でありながらパチスロのプロだったことが自慢のようですが、同じ勝負師でも、本当に命がかかった麻雀の代打ちや何億円もかけた勝負をしてきて20年間無敗だった桜井章一氏(本当の勝負師)の書いた物に比べると、その言はあまりに軽く何も言っていないに等しい。御自分が開成高校で成績がトップからビリ近くにまでなったことや東大に合格したり、パチスロのプロになったりしたことで波瀾万丈の人生とおっしゃっていますが、一流高校の生徒や一流大学の学生で麻雀やパチンコにおぼれて成績が上下動したりするのは、よくあるパターンであって波瀾万丈とはほど遠いのでは?
おそらく、社会経験のない中学生や高校生あるいは幼い大学生、さらには難関試験に受かったことがない社会人、社会経験の薄い社会人などは、この本に書いてあることを、「勉強法が分かり易く書いてある」「そうだ。受験は要領なんだ。これは人生や仕事にも相通じるんだ」と感動するでしょう。まさに子供だましの本です。
出版事情としては、同じ著者が書くのなら「勉強は簡単」「受験は要領」と書いた方が「受験は厳しい自己管理と精神力が必要」と書くよりも本が確実に売れるし、アマゾンの星の数も増えます(笑)。
その辺の大人の事情を理解した上で本書を読むのなら救われますけど---------
それにしても、御両人とも、養った受験テクニックで本業に邁進することなく、いつまで「受験」という自分らにとっては過去のことにとどまって御商売をなさるのか?