2003年に少年画報社より斬鬼時代劇コミックとして発行されたものの再録版です。斬鬼版はA5版でしたがこちらはB4版でちょっと小さめ。
内容は、大坂新町の遊女・和泉(位は天神)とその禿・ささら(簓)、そしてその周りの人々(和泉のご贔屓には井原西鶴なども)を描いた新町遊郭人情もの…ですが、ただの人情ものでは済まない泥臭さ、やりきれなさ、不条理さ、切なさ、おかしさ、美しさや愛らしさがテンポよく、そして情緒と愛情たっぷりに描かれています。
出世より先に生きて退廓できるよう頭使え
カネの亡者がイヤやったらなあ…… 本物の亡者になってまえ
廓では誰もおまえを守ってくれん もちろんわたいも守ってやれんけど……
せめて知恵だけはつけたるわい
一話より、守銭奴でがめつくて金の亡者の和泉が、ささらに向けて言う台詞です(レビュータイトルも同じく和泉)。
ここからはじまるふたりと、そしてその周りの人々の話、ぜひぜひまとめて読んで欲しいお薦めの本です。