共立叢書・現代数学の潮流シリーズで出版された「離散凸解析」の"考え方"をわかりやすく解説することを目的として書かれているだけあって,この分野における問題意識の持ち方,そして何をやりたいのかについて,非常に丁寧に説明されています.
特に,「離散と連続」という一般的な視点から,凸集合・凸関数の概念が論じられていて,数学的な予備知識を気にせずに,読み進めることができると思います.離散凸解析の理論が,とても分かりやすくまとめられています.
更に,オリジナルの「離散凸解析」が出版された後に明らかになった事実が紹介されていたり,オリジナルに記載の定理も別の視点から解説されていたりするので,既に離散凸解析を勉強した人にとっても新たな発見が満載だと思います.オリジナルとあわせて読むと,より一層,理解が深まるでしょう.
これから離散凸解析を学びたいと思っていらっしゃる方にはもちろん,そして「オリジナルは難しかった…」という方にも,お勧めです.