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ただ、全体的に読み終わったときにこの文庫本の半分くらいのスペースが欧米などの他国批判に割かれているのが、少し勿体無かったような気がしました。
「大江戸エネルギー事情」以来、一貫しているのが、エネルギー大量消費の、便利な現代の暮らしが、果たして正しいのかという思想である。このような発想を見直し、自然とともに毎年の恵みの範囲内で、のんきに暮らした、ご先祖の生活ぶりに学んでみようというのだ。
明治以来続く欧米崇拝。欧米のものはなんでも正しい、欧米はなんでも進んでいる。逆に日本の伝統は間違っている、日本は遅れた野蛮な国であると言わんばかりの考えが、まかりとおってきた。
しかしながら、エネルギー多消費型社会が完全に行き詰まっている。こんな時代に、改めてご先祖の生活ぶりを見れば、示唆に富み、ある種の懐かしさや楽しさを感じさせるものがある。昨今の江戸ブームや、さらには昭和ブームの背景には、そんなことがあると思われる。シリーズの集大成とも言えるこの本を読めば、作者の訴えるところがよく理解できるであろう。
ただし、あまりに欧米批判的な姿勢には、少々首を傾げる。お江戸のご先祖は、他人の批判などは野暮だと思うのではないか。啓蒙的な思いは理解できるが、欧米は欧米、勝手にやっていればいいと言うのが、江戸っ子の心意気ではないか。
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