現在の日本の集合住宅の根源となっている1950年代から現在に見られる集合住宅の新しい形までを、対談という形で追ってゆく本です。
各パートとも、年代ごとの住宅背景を筆者が導入し、その後具体的な作品の設計者と対談するという形になっています。
対談かぁ…と思われる方もいるかもしれませんが、対談という形をとることでよくある筆者がただ客観的に述べるという住宅論的な本にはならず、むしろ設計者の意図が組み込まれたより作品にリアルな内容になっていると感じました。
登場する建築家も、北山恒、磯崎新、山本理顕など著名建築家から三井不動産、野村不動産と多岐にわたっていて、どの建築も図面・写真ともにちゃんと抑えられているので、一通り読むだけで集合住宅の流れをつかむことが出来ると思います。
1つの集合住宅作品をどっぷり読み込みたいという人には向かないと思いますが(これでそれをやってたらとんでもないページ数になるような…)、森山邸のような新しい集合の形に興味があって、色んな集合住宅を学びたいって方にはオススメな本だと思います。
そんな意味でこれからの集合住宅を考える上で、バックグラウンドを与えてくれる教科書のような本です。