登録情報
|
|
あなたの意見や感想を教えてください:
|
||||||||||||||||||||||
|
最も参考になったカスタマーレビュー
17 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
現代皇室論入門,
By
レビュー対象商品: 雅子さま論争 (新書y) (新書)
雅子さまが直面している困難と彼女に対するバッシングについて、複数の著者が色々と論じている本だが、同時に「皇室の論じ方」の現状についても問われており、これがとても面白かった。森暢平氏がまず、今上天皇家が国民主義的な「主体化」を徹底しすぎた(皇室を「開き」すぎた)果てに、皇室を語ることに対するタブーが薄れ、皇室が超越的な権威ではなく大衆個々人が「自分語り」をするためのネタに堕しつつあることを論じ、これをうけて、雅子さまの困難を我が事として共感し語ってしまう人々の心情を、香山リカ氏が雅子さまに批判的な一般労働者の視点から、白河桃子氏が「プチ雅子さま」であるキャリアウーマンの視点から、それぞれ分析する。 他方、小田嶋隆氏は、それでもなお皇室について語るための言葉の不自由をパフォーマンス性たっぷりの文章により表現し、この皇室をめぐる不自由感・圧力感こそが雅子さまを苦しめている当のものだと巧みに主張する。そして、水無田気流氏が究極のスーパーウーマンがなお上昇婚するための嫁ぎ先としての皇室が、しかし「我」をもった仕事のできる女性にとっては可能性の抑圧としてしか機能しないことを分析、また、湯山玲子氏が、それでも「ヤンキー気質」があればその抑圧と闘っていけたかもしれないと、紀子さまの異常な適応ぶりとも比較しながら論じてみる。 さらに、最後の信田さよ子氏の論考が非常に興味深い。皇室の現状は、近代家族の崩壊後の我々の未来を象徴するものだという観点から、「妻」「母」にばかり負担をかけていては立ち行かないポスト近代家族を支える重要なファクターは「ケアする夫」であり、皇室に関してはむろん皇太子の活躍ぶりに、今後のご一家の命運が託されている、としめる。DV夫という害悪の実例を多数観察し、現代家族における夫の価値を問うことに鋭い信田氏らしい見解だと思った。
9 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
面白いし共感できる内容,
By
レビュー対象商品: 雅子さま論争 (新書y) (新書)
皇室という「日本一の旧家・名家の長男の嫁」である雅子妃に対するバッシングへの、各界各氏の擁護論、メッセージが面白い。一般的に、女性は結婚に至るまで・結婚後に言われ続ける事(バッシング)はこんなもの。 高学歴で仕事ができれば、生意気 婚期が遅ければ、負け犬 結婚すれば、子供はまだか 子供を産んでも、一人っ子は可愛そう 女の子を産んだら、次は男の子を・後継ぎを 子供ができないのは、嫁の体が弱いから 子育て・家事をきちんとこなしていても、家で遊んでいないで外に出て働け 仕事で頑張っても、家事がおろそかになるような仕事をするな 女なんだから主婦業もきちんとこなせ 長男の嫁だから、法事(冠婚葬祭)は全部出席して段取りをしろ 長男宅に男子がいないから、二男宅の男子を養子にして後を継がせる etc 雅子妃へのバッシングを、一般庶民のバッシングと同等に考えるのもおこがましいが、上記のような言われ方とさほど変わりがないような気がする。自分の生活レベルに引き下げて考えて、雅子妃が適応障害に陥る図式を想像しただけでも痛ましい。 本書は、森暢平、香山リカ、白河桃子、水無田気流、小田嶋隆、湯山玲子、信田さよ子各氏の皇室論。 この中では、特に白河氏の「私たちはみな「プチ雅子さま」」と小田嶋氏論が面白かった。 各氏が論じている内容で、多く共通している点は皇后が結婚した時代と、雅子妃が結婚した時代の大きな違い。 戦後、何もかもが壊れた時代だったからこそ、民主的で新しい皇室像・家族像のモデルになり、当時の皇太子夫妻の行動・言動が、国民の好意をもって受け止められた点。 皇后があまりにもスーパーな存在であるがゆえの雅子妃の苦悩。 きらびやかなキャリアを積んできた雅子妃とは違い、紀子妃が若くて就労体験がなく結婚をしたから、皇室に適応できたという点は、常日頃感じていたこと。 皇室外交で自らのキャリアを生かせると思ったから、結婚を決意した(皇太子の「一生全力で守る」というプロポーズを信じた)のに、自分の能力を生かす機会がないことは、雅子妃には本当に不運な事。 「子供を産む機械扱い」をされて、「後継ぎも産めない役立たず」「公務をおろそかにする」「仮病」という、あらゆる批判の盾になって妻の心のケアをする夫、プロポーズの言葉を守り続ける「皇太子に男らしさ」を感じたという、信田氏の一節は心に残った。 転職も離婚も転居もできない、閉塞的で光明の見えない状況の渦中であろう雅子妃。 小田嶋氏が唱えた冗談めいた提案が実現できれば、少しは楽になる?
11 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
解決する日は来るのだろうか,
By nibosubosi (千葉県市川市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 雅子さま論争 (新書y) (新書)
”論争”と銘打っていますが、どの論文も雅子妃に同情・共感する内容です。この中で、毎年新年に公開される皇室ご一家の写真を例示して、統治者として君臨した天皇と戦後民主主義下の天皇との違いが、昭和天皇が漂わせていた”天皇霊”が今上天皇には見られず存在感が薄い理由だと指摘(森暢平)していますが、今年の宮内庁発表の写真を見ても確かにそうだなと思いました。 小田嶋隆氏の論文は結論は下らないのですがおもしろい内容でした。 ほかには、皇太子一家が直面している問題はいずれ日本の家族で起こることを先取りしている可能性がある(信田さよ子)とか、ドキリとする指摘はありましたが、全体的に雅子妃擁護論に終始していてこれといった解決策は見当たりませんでした。
あなたの意見や感想を教えてください: 自分のレビューを作成する
|
最近のカスタマーレビュー |
|
|
|