渋沢栄一の幼少期からの伝記的な小説です。渋沢栄一について今更説明する必要はないと思いますが、彼がどうして日本初の、そして世界に類するもののないほどの財界人になりえたかのヒントがこの本に書かれています。たとえば、幼少期から家業の商売に対し親になんと言われても自分の信念を貫いたり、尊皇攘夷のための決起を自ら企てながらも、冷静な判断で計画を中止したりといったエピソードは、なるほど世の中の流れ(それもゆっくりと地を這う様に流れている)を敏感にキャッチする能力が備わっていたことを意味します。彼の存在がなければ現在の日本の地位はないと言っても過言ではありません。日本経済の父渋沢栄一を、この本でもう一度確認してみてください。