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読んでいる間中、主人公の雀という女の本質を掴みかねていた。友人を大事に思う気持ちや、時に自責の念を持ったりするのをみれば、あながち勝手気儘放題の常識を持ち合わせない人物ではないと思える。
雀は、一見すれば女ジゴロのような印象だ。ただ、ジゴロと異なるのは、雀は男に必要最小限の金しか貰わないし、贅沢をせがんだりもしない。
男の部屋にするりと居着き、セックスを楽しみ、小説らしきものを書いたりする。
男は金持ちの物わかりのいいナイスミドル。ここらへんで少し嘘くささを感じてしまう。
雀より、同級生だった4人の女友達が魅力的に見えるのは、彼女たちのモラルがおそらく一般的な域に在ることに私が安心感を持ったからである。
雀を少なからず支えるレイコ、メリー、ケイ、多恵子のそれぞれに自分の分身を見たりした。
雀の、自分の気持ちに素直に動いては後悔を繰り返すシーンにも、多少の理解は及んだ。 私には到底できないけれど、惹かれる相手に飛び込んで、恋い焦がれる雀の在り方が、ほんの、ほんの少しだけ、わかった気がした。
愛という言葉に囚われてあるいはすり替えて、人は自分の気持ちを押し殺して相手との関係を築いたりしてしまうことがある。雀はそれをしない女だと思った。
読む人(女)によって、雀の評価は異なることだろう。
だが、私は“愛”を描き続ける谷村志穂さんに潔さを感じている。
主人公の雀は金持ちの愛人と暮らしている。
みんなには非難されているが、
セックスはいいし、話を聞いてくれるからいいと
別に罪悪感がある訳ではない。
しかし本当は自分の居場所を求めて彷徨っている。
リストカットの癖があるレイコ、一途に男の帰りを待つ
ハーフのメリー、年下の男と暮らす環境活動家のケイ、
平凡な人妻の多恵子。
それぞれがそれぞれの愛とセックスに悩みながら
懸命に何かを探していく。30代の女性なら5人のうちの
誰かに共感できるのではないでしょうか?
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