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隠蔽指令
 
 

隠蔽指令 [ハードカバー]

江上剛
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容紹介

朝日新聞(10月19日付)の[読書面]で「正義の物語ではない。組織の非情と生々しい処世術・・・会社員の心に突き刺さる言葉が満ちている」と紹介されています。
日刊ゲンダイ(9月23日付)の[著者インタビュー]で「真昼の闇を描きたかった」と著者が答えています。
。夕刊フジ(9/2付)の[今月のウチのイチオシ]に選ばれました。「上司にとって、部下は取替え加納な部品なのか」「サラリーマン受難の時代に贈る1冊!」と紹介されています。


サラリーマン人生は、「逢魔が時」の連続だ。魔に魅入られたように不幸へと転落していく落とし穴がいっぱいだということだ。どうしてあんな上司の言うことを信じてしまったのか。私も悔しく苦い思いばかりしてきた。あとから振り返れば、あの一瞬さえ無事にやり過ごしていればなにも問題はなかったのにと後悔ばかりが募る。そのくせいつも上司は傷つかないところでのうのうと暮らしている。この野郎と叫びたい。最近はコンプライアンスが重視される。こういう時代は真面目なサラリーマンほど魔に魅入られやすい。例えばこの小説の主人公天野善彦は、上司の命令に忠実であろうとすればするほど不幸にからめとられてしまう。上司にとって、部下は取替え可能な部品に過ぎないことを知るのが遅すぎたのだ。「逢魔が時」に遭遇した瞬間、それにどう対処するかでサラリーマン人生は決まる。この小説はコンプライアンスが重視されるサラリーマン受難の時代に贈るノンストップのサラリーマン危機管理ノベルだ。

内容(「BOOK」データベースより)

「僕は君に信頼を置いているからね。うまくやってくれ」頭取の言葉に、行員天野の体は熱くなった。かつてのトップが愛人絡みで行った7億円もの不正融資が、いまメガバンクを脅かしつつあった。一時は系列ノンバンクに飛ばしてしのいだ問題が、貸金業法改正の動きとともに再浮上してきたのだ。事態打開のため奔走する天野。闇社会の介入、そして起こる惨劇。家庭さえ崩壊させながら悪戦苦闘した果ての報いとは?仕え続けてきた者たちに対し、天野は自己回復の闘いに打って出た。

登録情報

  • ハードカバー: 349ページ
  • 出版社: 徳間書店 (2008/8/26)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4198625794
  • ISBN-13: 978-4198625795
  • 発売日: 2008/8/26
  • 商品の寸法: 18.6 x 13 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 688,785位 (本のベストセラーを見る)
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By 浪速のスライサー トップ500レビュアー
形式:ハードカバー
本書の主人公、天野の転落振りをサラリーマンは笑えないであろう。組織と言うものに振り回される
人生は哀愁さえ漂う。

この本を読むと、自分自身の生活を守る事が、如何に大切か気づかせてくれる。
組織に生きたために、すべて失うような人生は、少なくとも自分は御免だ。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 正義の味方 トップ500レビュアー
形式:ハードカバー
江上氏のいつものお得意の合併銀行、不良債権、反社会的勢力のテーマに加えて、今回は真面目なエリート頭取秘書の忠誠心と復讐であり、一連の作品の中では面白い方ではある。ただ本書は「統治崩壊」と設定が似ている。「統治崩壊」は合併銀行の頭取案件の不良債権に対し、広報部の主人公(江上氏と重ね合わせか)が審査、総務、警視庁と連携を取り活躍する。一方、本書は合併銀行の相談役(前々頭取)のスキャンダル案件であり、主人公の頭取秘書は頭取からの隠蔽指示を受け、孤軍奮闘し、結局はハシゴをはずされ裏切られ・・というもの。総務部も人事部も役員達も汚れ役にはならず、誰も守ってくれないという、どこの世界でもある宮仕えの悲哀である。上司にとって部下は、自分に都合良く動いている間は重宝する。不具合が起きればリプレイスするだけの存在だ。これは本書ミズナミ銀行に限らず、一般的にそうだろう。負の遺産の隠蔽のみならず、銀行ではご法度の職場の女性問題も加わってハラハラさせられたが、結局これは中途半端な描き方に思えた。女子行員との関係も徹底してもっと恐ろしく描けたはずだ。江上氏がまだ合併、不良債権、人事抗争から脱皮しないのが不思議である。もう少し構想をじっくり練って、馬鹿馬鹿しい設定ではなく、より現実的な内容の小説を期待している。本書にある人事部・総務部主管のセクハラ査問委員会や、出世しか考えていないという新宿支店長をターゲットに、新党結成の軍資金調達を支店長権限でファンドへの10億円融資依頼などは、空想的で読んでいられなかった。奇想天外・内容多岐大盛りよりは、身近なしかも怖いスリリングな行員の日常(人事・金・事故・誘惑・行内恋愛等々)を描いた方が面白いのではと私は思う。
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4 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:ハードカバー
 改正貸金業法改正前の金融界を背景に、法改正によって明らかになる過去の不正融資を隠蔽するよう指示されたエリート銀行マンの悲哀を描いた経済小説です。

 ミズナミ銀行頭取秘書の天野は、ある日頭取から過去の不正融資をなんとか隠蔽するよう指示を受けます。
 問題の案件は、先々代の頭取が起こしたスキャンダルの口止め料代わりに行った7億円の融資です。手切れ金だから返す必要はない、と居直る債務者に手を焼いて、一度は子会社のノンバンクに債権を移しました。
 しかし、改正貸金業法が改正されてしまうとグレーゾーン金利廃止に伴って子会社のノンバンクも巨額の引当金を計上しなければならなくなります。不良債権の洗い出しが行われ、スキャンダルが明らかになると現頭取の責任問題にも発展しかねません。

 本来なら、こういうややこしい問題を処理すべき総務部長が及び腰のため、天野は頭取秘書として奔走をはじめました。

 難しい問題になんとか筋道を立てた天野は、上司として信じていた頭取にはしごを外され、苦境に立たされます。

 コンプライアンスが重視される時代だからこそ、真面目なサラリーマンはジレンマに立たされる傾向があります。
 帯に大きく書かれた「もう君には用はない」は人ごとではありません。

 上司にとって、部下は取替え可能な部品に過ぎないのか。

 考えさせられる一書でした。

 最初の30ページまでは、好色な政治家と汚い政治資金というありがちな設定に「この本、ハズレだったかなあ……」と投げ出しそうになりました。ところが、読み進んでいくうちに、ぐいぐい内容に引き込まれてしまいます。
 エリートサラリーマンとして、上司によかれ、会社によかれと行動してきた真面目な主人公が、落とし穴にはめられていく。最後には上司にも見捨てられることを予感するストーリーから、目が離せなくなってしまいました。
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