スーザン・ソンタグの「ロラン・バルト論」を読むと彼女の批評スタイルがバルトから影響を受けたものであると解る。構造主義系の批評家である。若いときはその美貌から日本でもファンが多いがスーザン・ソンタグ論というのを読んだことがない。「反解釈」を学生時代に読んだがさっぱり理解できなかった。構造主義はアルチュセールしか知らなかったのでスーザンは正体不明に見えた。構造主義者はもとはマルクス主義者が多いが彼女は「パルチザン・レビュー」に関わっていたからトロツキスト系のグループに近い?ユダヤ系だし。それはともかく「病気」に関する著作は精神病を除いて読むのは気が重い。「わたしエトセトラ」で彼女が乳がんに冒されていることを知っていたから。「闘病」とか病気に関して軍事用語をよく使うことがある。それは何故なんだろ?そのことを深く考えた人はいままでいなかった。スーザンの病の記号論の組み換えは統合失調症患者の「妄想」分析に応用できるのではなかろうか?彼女の冥福を祈る。9・11後の好戦的どんちゃん騒ぎの中でテレビの討論番組で好戦馬鹿を相手に冷静に軍事報復反対を唱えたスーザンには感動した。