導入と序盤の展開は非常に興味を持って読めた。
でも中盤からだれ始め、ラストにはその物語のあまりの薄っぺらさに絶句。
全体的に書き込みが足りない気がする。
主人公が彼女の携帯を盗み見る描写はスリルがあって面白いのに、
羽田氏の十八番である登場人物たちの心理票写がほとんどといっていいほどないのが残念だった。
(iPodに纏わる主人公の思考が唯一の心理描写といえばそうだけど、
主人公と彼女とのこれまで&現在の繋がり、そして主人公の今の生活に対する思いが
ほとんど描かれていないので、
突然『未来に可能性を残しておきたい』と言われても、『え? あんたそんなこと言うほど
切羽詰まってたっけ? 閉塞感や不満感じてたっけ?』とどうにも共感することが出来ない)
テーマは興味深かっただけに内容の薄さがもったいなくてならない。
次回作に期待。