日航123便墜落事故の原因として、運輸省事故調査委員会は隔壁破壊にあるとした。
しかし、著者は実際には急減圧の有無など生存者の証言が全く反映されていないということがはっきりとした証拠と残っており、
その事実をもとに国際条約にのっとり再調査すべきと主張している。
また、それとともに二転三転する墜落現場の特定、ボーイング社の対応の不自然さ、事故調査委員会のお粗末さなどを批判しながら、
最終的には隔壁破壊が起これば必ず発生する急減圧が起きていないことを生存者の証言、専門家や現場パイロットの声、それまでの
事故例、医学的な実験などにより反証しており非常に説得力がある。
著者自身は日航の元パイロットであるが、決して組織防衛に走ったようなものではなく、むしろ乗員の労組を立ち上げて空の安全に
尽力した人のようである。
また文章は日常ではあまり使うことのない単位であったり、飛行機の構造など文章で書かれてもすぐにはピンとこない箇所もあるが、
できるかぎり噛み砕いてわかりやすく配慮されているといえるだろう。