少し古い本であるが、内容は古びていない。
それだけしっかりと基本を押さえているということだろう。
障害のある人々と接する職種であればポジショニングの安定が能動性を引き出し、発達を促進することは周知の事実であろう。
本書では様々な場面におけるポジショニングや支援の具体的手法について詳しく述べられている。イラストや写真も多用されているので、PTやOTといった専門職以外にもわかりやすい内容となっている。
人間の体の構造がそんなにすぐ変わるわけがないこともあるが、本書で述べられているポジショニングの技法や注意点は現在でも十分に通用するものである。
訓練法や教育法の世界ではいろいろと新しい技法が研究され、開発されているが、ポジショニングは最近、あまり新しい書も出ていない気がする。決して必要性が薄れたわけでなく、ある程度完成されてしまったからであろう。それだけに本書はこれからも読まれる価値のある書であると言えるだろう。
しかし、さすがに写真は古い趣きがする。今ではなかなかこういった写真の掲載の許諾は難しいと思う。