不思議な感覚。
終末戦争後の荒れ果てた世界の風景を描くSFにも似ているけれど、
自然の描写がとても細かくて、18世紀の農村小説にも似ている。
(多分、植物や鳥の固有名詞は翻訳者は苦労しただろうと思う)。
主人公達の陥る運命の転変は、ディッケンズの小説のようでもある。
厳しい状況の暗い話だけど、読み進められるのは、主人公の二人が魅力的だから。
男性主人公のフランクリンは、たくましい大男なのに、とてもナイーブで可愛らしい。
ヒロインのマーガレットは、賢くてしっかりしていて、美しい。
そして、彼らが出会う人たちは、それぞれ人間の狡さや弱さを表している。
彼らが、無事に船に乗って、荒廃したアメリカを後にできるのか。
不幸を克服できるのか。
どきどきしながら、読んでください。