JAMSTEC(海洋研究開発機構)の中堅研究者が中心となって、「階層構造」をキーワードに、生命・宇宙・気象・地殻形成について最新の研究成果を記した分野横断型の1冊。著者陣は、生物学、化学、宇宙物理学、気象学、計算科学、地球物理学、農学、など多種多様なバックグラウンドを持つ。
生命・宇宙・気象・地殻形成の各分野における階層構造と、それらの相互作用における階層構造についての記述は大変興味深い。若干専門的すぎる箇所も見受けられたが、この手の本は少し難しすぎるくらいのほうが興味を持って面白く読める。「ゴキブリは何故素早く逃げるか」や、「天気予報は何故当たったり外れたりするのか」といった日常的な疑問にも答えており、その背後には「階層構造」があることが示されている。
「階層構造」は、これまでの20世紀の科学が目指してきた分析論的手法からのひとつのパラダイムシフトとしてみることができるかもしれないと思った。
以下本書の帯より。
生命のリズム、宇宙に光り輝く星、空に湧き上がる雲、海から生まれる大陸。
分野を超えて、自然現象の共通原理を探る。
階層構造にして、つなげてみれば分かるぞ!
第1章:なぜ階層構造なのか
第2章:神は命をつくりたもうたか―生命に見られる階層構造
第3章:スター誕生の秘密―宇宙に見られる階層構造
第4章:明日の天気は決まっているか―気象現象に見られる階層構造
第5章:大陸はなぜあるのか―地殻形成に見られる階層構造
第6章:階層を越えた理解と予測のために―観察・観測と連結階層シミュレーション
終章 :階層構造を見つめるとき