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陽暉楼 (文春文庫)
 
 

陽暉楼 (文春文庫) [文庫]

宮尾 登美子
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

持って生まれた素質と精進で、指折りの名妓となった桃若の前に一人の男が現れて…花柳界に生きる女の意地と哀歓を描いた傑作長編

内容(「BOOK」データベースより)

家の窮乏で土佐随一の大料亭・陽暉楼に売られた房子は、芸妓・桃若となる。天性の資質と努力によって舞踊の技をみがき、一流の名妓への道を歩みはじめた時、一人の男が現われ桃若の人生は思わぬ方向に流されてゆく。やがて病いを得た桃若は…花柳界に生きる女の哀歓を艶麗な文章で描き切った感動の傑作長篇。

登録情報

  • 文庫: 473ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (1998/03)
  • ISBN-10: 4167287072
  • ISBN-13: 978-4167287078
  • 発売日: 1998/03
  • 商品の寸法: 15.4 x 10.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 122,234位 (本のベストセラーを見る)
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14 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
女の哀しさ 2003/6/14
形式:文庫
芸妓として生きた一人の女性の人生の物語です。自分の心に正直すぎる生き方ゆえに人よりも悲しみや苦労を背負う主人公が痛々しい。でも主人公の純粋な
心が全編にあふれています。だから主人公は最期まで美しいのだと感じました。

きらびやかな世界の裏での女性達の足の引っ張り合いは壮絶です。ただドロドロしているのでは無く一人一人背負っている人生を賭けて争っているところが
この小説の面白いところだと思います。

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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
宮尾作品を読むときは注意が必要だ。物語の面白さに惹かれてページを繰る手が止まらなくなる。下手をすれば徹夜になってしまう。
この作品でもその圧倒的な物語性は変わらない。主人公の芸妓桃若は、貧しさから芸妓に売られた女性だが、自分の芸に誇りを持ち、自分の思いを貫き通した。もし、彼女が、芸妓としての分を守り、もっと要領よく生きられたら、病に倒れ、はかない一生を終えることはなかったろう。もどかしさを感じながら、しかし、彼女は「売られた身」という事実に負けず、一人の人間として誇り高く生きたのだと思い至った。そして女として一人の人を愛し抜いた彼女を美しいと思った。不幸に見えるが「見事な人生」を生ききった女性であると思う。
筆者が土佐の花柳界を幼い頃から知っていたこともあり、舞台になる陽暉楼の華麗さが目の前に広がるようであった。
祝賀会の桃若の踊りに看護婦さんたちのファンがついて声をかけにくる、といったくだりも興味深かった。
このレビューは参考になりましたか?
形式:文庫
四国は土佐一の芸妓とされた、桃若こと房子という芸者の、芸は一流でも口下手で控えめな女性の、短くも儚い恋の一生の物語である。

作者は芸妓紹介業の家に生まれ、父に従って、土佐の花町で一番といわれるこの陽暉楼にも、よく出入りしていたそうだが、それは幼少の頃の話。この作品については例によって良く調べたであろう、驚くほど花柳界のしきたりなどの描写は精緻を極める。

戦後売春や人身売買は禁止され、陽暉楼のような公娼は無くなった。その不条理な世界で懸命に生きた房子を始めとする女性達を描くことで、時代に対する批判は無論だが、人々の愛憎の様が細やかに語られ、作者の境遇から深い関心を持たざるを得ないのが窺える。

芸者同士の関西弁に近い感じの優しい土佐言葉の優雅な会話。私は作者のものですっかり好きになってしまった。「櫂」「春燈」など一連の自伝物と共に、これも重要な作品だなとの感じで読み終わった。
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