岡野玲子氏が書いた『陰陽師』の漫画は全巻持っているのですが、その中でも、一番お気に入りの巻がこの8巻。都に旱が続いて、晴明含む術を生業とする人々(この場合は僧侶と陰陽師)が雨乞いをするのですが、晴明と博雅は我流でしかも確実に雨の恵みをもたらす方法をとっていく。
この巻を読んだ時、雨=水が持つ力を至極神秘的に感じました。雨が流すもの、水が流すもの、人の心から出る水、心に入る水…。きっと、カタルシスの一種なんだろうなぁと思いつつ、読みながら自分の心の中で無駄な力が抜けていくのを感じました。
水が流すものは、過去なのか、現在なのか、未来なのか…。深く考えるときりがないのですが、自然のままに流れる生き方を好む安倍晴明の考え方が「水・川・雨」というものに変化(へんげ)して表されている巻だと思います。